祐天寺アパートメント VICO オープハウス

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石井井上建築事務所による
「祐天寺アパートメント VICO」の
オープンハウスに行ってきた。


「VICO」とは、イタリア語で「細い道」とか「集落」とかの意味だそうだ。


現場は住宅が密集する地域で
限られた敷地の中に
実に豊かな居住空間が
デザインされていた。



当日はあいにくの雨だったが
居室内には、心地よい自然な外部の光を十分に感じることができたのは
ちょっとした驚きでもあった。
壁と開口部(窓)が絶妙に配置され、外部を適度に取り込んでいるのである。

この「窓」というのは、「位置」、「プロポーション」共に
建築空間を構成する重要な要素であることを改めて認識させられる。



居室内はシンプルでありながら、決してフラットではなく
空間の「役割」ごとの多様性がある。

f0141191_12181844.jpg例えば、素材の異なる部位においては
その納まりが立体的に処理され
各空間が、重なりあっているかの印象を受けた。

それはつまり、「分節」ではなく、「重なり」であって
居住空間としては、「一つのまとまりのあるスペース」を感じさせるのである。



f0141191_12122191.jpgユニークなのは、各住戸のエントランス。

玄関ドアが、一定の間隔をおいて
「異なったドア」が配されている。
中が見えない白いドアと、透過性の高いガラスドアが、ランダムに配されているのである。

これはおもしろいと直感的に感じた。

VICOのような住戸に入居する人は、家具やカーテンなども
自分なりにセンスよくコーディネートして暮らすだろう。

そうした個人の楽しげな生活感が、このVICOの路地ににじみ出てくる景観が・・・
脳裏にふと浮かんだのである。

石井氏と井上氏によると、
「同じドアが連続した景観はいかにもアパート的で多様性が欠落してしまう。
各住戸の入口に変化をもたせることで、住空間に多様性をもたらしたかった。」とのこと。

これは、楽しい路地空間(VICO)になりそうである。


f0141191_12292174.jpg居室内にさりげなく置かれた
石井氏、井上氏デザインの椅子もおもしろい。

人の手作り感というか、ラフさが
全体のクールな空間にあっている。

路地への「生活感の滲み出し」もそうだが
こうした、人の感触というか、四角四面でない要素が
空間の「ふところ」を深くしていくのだろう。


石井井上建築事務所と私たちは、今後パートナーシップを組むことになっている。

建築とランドスケープが、融合することによって
質の高い環境のデザインを目指して行きたい。

石井井上建築事務所HP : http://www.d1.dion.ne.jp/~isiidai/
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by lidesign | 2010-03-15 12:37 | 建築とデザイン
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