カテゴリ:環境とデザイン( 24 )

環境と医療、内部環境と外部環境

f0141191_21385319.jpg昨日は、「ヘルスリゾート研究所」主任研究員であり、グリーンフラスコ株式会社代表である林 真一郎氏との定例ミーティング。

林氏の視点は
とても学ぶところが多いのと同時に
打ち合わせをしていつも感じるのは
林氏の専門は「薬学」で、私たちの専門は「ランドスケープデザイン」であり


職能分野としては異業種であるわけですが
物事を突き詰めていくと、どの分野であっても「根源的な部分」ではつながっているというか
共通した課題や可能性で結ばれている、ということを感じます。

林氏は薬剤師であり、臨床検査技師でもありますので
人の体内、つまり「内部環境」を扱うのに対して
私たちは、人の体外、つまり「外部環境」を扱っていることになります。

おもしろいのは、この「内部環境(身体)と外部環境(自然)」は表裏一体であることを
話をするたびに感じるわけです。

つまり、人は「環境の一部」ですから
身体を取り巻く環境の影響を、全身に受ける関係にあります。
つまり、「環境」と「身体」は分離しているわけでははなく
常につながっており、「連続した関係」にあるわけです。

例えば、生物の進化は、その生き物を取り巻く環境に適応する形で、進化をしてきました。
すなわち心身は、それを包み込む環境の影響を常に受けているという事になります。

当たり前と言えば当たり前かもしれませんが
このことは私たちにとって、大変興味深いテーマであります。 
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by lidesign | 2011-05-21 21:40 | 環境とデザイン

場の個性

f0141191_1905894.jpg大分、暖かくなってきた。
というより暑いくらいである。

でもいい季節ですね。

この季節になると、なんだか公園も街も
暖かさにつられて人がゾロゾロと
出てくるような気がする。
人にとっての「啓蟄」は、5月頃なのかもしれないですね(笑)。

今、家の近くの落葉広葉樹林ではカマツカが満開で、とても美しい。
(上の写真がカマツカの花)

f0141191_19383070.jpgカマツカは、身近な林縁に自生しているのを
比較的よく見かける。
それほど派手さはないので
あまり人目に触れないのかもしれないが
清楚な美しさがあって好きだ。


もっと公園の緑地や庭などに植えられてもいいように思うのだが
何故か一般にはそれほどの人気はないようである。


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ウワミズザクラも、その美しさにも関わらず
あまり世間の話題に上がらないが
好きな種のひとつである。
(左の写真がウワミズザクラ)


フワフワとした白い花が
今の季節、特によく目立つ。


f0141191_19451482.jpg同じバラ科サクラ属であるソメイヨシノやサトザクラは
花見で多くの人で賑わったり
歌や、そのPVなどにもよく登場し、人々の感性を揺さぶるが
ウワミズザクラが歌のテーマになったりすることは、、、
まずない。   (右の写真がウワミズザクラの花)


f0141191_19463053.jpgキブシもその可憐さにも関わらず
それほど人々の話題に上がらない種のひとつである。(左の写真がキブシ)

今は花もとっくに終わってしまって目立つ事はないが
まだ花の少ない春先の林縁では、淡い黄色い花がよく目に付いて美しい。


枝先から垂れ下がるような花を多数咲かせる姿は、優美ですらあり
時折、ハッとさせられる。


写真がないのが残念だが、ミズキの白い花も見事である。
遠くから見ても、かなりよく目立つ。

そして、ミズキは花だけでなく、「春先の新葉」が、とても「鮮やかなグリーン」で
大変美しいという印象がある。


こうした種は、多くの世間一般の人々の目に留まったり
話題に上がることは、それほど多くはないようである。
その可憐な姿にも関わらず、、、である。

こうした種はひっそりと、身近な林縁で風景の一部に溶け込んでいる。


一方で、ホームセンターや園芸店で売られている多くの種は
人工的に改変された園芸種や、派手で華やかな印象の外来種が多く
一般にそうした種の方が人気が高いようである。


しかし、あえてファッションに例えて言うならば
本当に「美しい人」とは、「その人らしさ」とか「個性」などが
実にいい感じで「にじみ出ている」ものである。

同様に、「本当に美しい環境」とは
「その土地らしさ」や「場の個性」を、決して失ってはいない場合が多い。

ただ、「美しい」などという概念は、あいまい、かつ人それぞれであって、
そもそも「美しい」とは何か、という事もあるのだけれど
少なくても、単に「キレイに整っていること」と
「美」という概念は、やはり大きく違うように思う。


ファッションと同様に、「その人らしさ」、つまり「その場所らしさ」を失っていては
「本当に美しい」とは感じない。

残念ながら、現代の多くのオープンスペースや庭のデザインは
「その人らしさ」、すなわち「その土地らしさ」や「その場所らしさ」を
覆い隠そうとしているかのように見えることがある。

これはとても「もったいない」ことで
「その人の個性」や「ポテンシャル」などを、わざわざ押しつぶし
「別の個性」を無理やり押し付けているようなものである。


よくよく目を凝らして見れば
私たちをとりまく環境は、もっと多様性が高く、奥が深く、複雑で
そして何より個性的だ。

なんでもない風景の中にこそ、可憐さと、その土地の個性が潜んでいるのである。
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by lidesign | 2010-05-08 21:01 | 環境とデザイン

並木と歩道のデザイン

f0141191_1258487.jpg大分寒くなってきたが、近くのイチョウ並木が黄色に染まっている。


去年はギンナンを拾って
美味しく頂いたのだが
今年は、「明日拾おう」とか、「来週拾おう」とか言っている内に
ついに拾わずじまい(苦笑)。。。

食べすぎは禁物らしいが
とっても美味しいし
買うとなると結構高かったりするので
結構拾っている人もいて
早く拾わないと、ありつけなかったりする(笑)。


歩道なので、人の行き来が多くなる前の、早い時間帯に収穫するのがコツかも。


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黄色の葉で、歩道が彩られている風景は
さながら「黄色の絨毯」(上の写真)が
「期間限定」で敷かれたようで見事だけど
一方で、沿道の住民の方は、「落ち葉掃除」が大変だろうな、とも想像してしまう。

歩道のどちらか一方に、ちょっとした幅の
連続した「土の部分」(草地か低木のグリーンベルト)を設けて、「そこに掃き入れるだけでいい」
といった設計はスペース的に難しいのだろうか?



落ち葉は、その土地に戻すのが一番いいと思うのだが、残念ながら、そうしたコンセプトを感じる歩道のデザインはあまり見かけない。


落ち葉をそのままにしておくと
害虫がそこで越冬するための住みかになってしまうので
落ち葉を撤去して処分するとか、よく聞くのだけど
やはり、僕らの住む世界の「根本的なシステム」自体が循環なんだから
その「システム」を「シンプルな発想」で活用するほうが簡単だし
無理がないんじゃないかと。。。


つまり、低木や草地のグリーンベルトは、美観のための緑地にとどまらず
出来る限り、そうした循環の機能を有すべきであって
そこがデザインのしどころだと思う。

確かに、現状の歩道のような状態では
風で落ち葉が飛んでしまったりするだろうから
そうした対処も含めて「デザイン」として処理することは、十分に可能だし
むしろおもしろいところでもある。

歩道・緑道のデザインはおまかせを(笑)
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by lidesign | 2009-11-21 15:50 | 環境とデザイン

都市の中庭

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先日、お世話になっている取引先の方々と
食事のついでに、最近出来た丸の内ブリックスクエアを訪れた。

丁度その時、デジカメが壊れていたのと
夜だったこともあり、携帯ではうまく写らなくて
写真が撮れなくて残念だったけど
なかなかいい雰囲気で
かなり多くの人で賑わっていた。

※写真は丸の内ブリックスクエアHPから抜粋



丸の内ブリックスクエアは、三菱地所さんが開発を進めてきた「丸の内パークビルディング」の商業ゾーンで、中でも、忠実にかつての姿を再現した「三菱1号館」が印象的な場所。


この三菱1号館の設計は、ジョサイア・コンドル氏で
1894年に竣工した「丸の内で最初のオフィスビル」だそうだ。

英国ヴィクトリア時代のクィーンアンスタイルの、いわゆる「洋館」なのだが
残念なことに1968年に、一度解体されてしまっている。

それを今回の開発で、忠実に復元されたのが、この三菱一号館。
美術館として再生されるらしい。


「歴史的な建築物の保全」は、まあ、たまに聞くけど
わざわざ「忠実に復元」するというのは、それほど多くなく
(知らないだけかもしれないけど。。。確か東京駅舎は復元だと思う。)
やはりそれは、「新しいもの」や「これまでに無かった空間を見出そう」とする建築デザインの宿命のようなものもあるのかもしれない。

設計者というものは、良くも悪くも、自らの考える空間性というものを実現したがるもので
それがデザインや都市を「進化」させていくものだと思うけど
一方で、全体を俯瞰しながら、価値あるものについては
「そのままのカタチで継承していく勇気」も必要なようにも思う。

そうした意味では、今回の「一号館の復元」は価値があったのではないだろうか。
実行した関係者の方は、おそらく街の歴史といったものに眼を向けて
それを新たな開発においても「継承」していこうとしたのではないだろうか。



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さて、この丸の内ブリックスクエアには
この一号館とアネックスに囲まれた
「中庭」がある。

※写真は丸の内ブリックスクエアHPから抜粋




日本には、都市の中に「広場」と呼べるような空間が、元々少なく
むしろ、街路がそのまま小広場となるような「路地の魅力」や
「辻広場」「道広場」、「社寺の境内」「公園」といった概念の方が、一般的なように感じる。

東京は、多様性と奥行きがあって、大変魅力的な都市だけど
一方では混沌、雑然とし、人が多くて、疲れるスペースも多い。
例えば、僕なんかは、「渋谷はダメな派」である(笑)。

こうした都市のスペースに、商業施設と一体となった広場や中庭があると
東京はもっと魅力的な都市になるだろうし
商業空間としても「集客力」がアップするのではないだろうか?
都市空間や商業施設は、エキサイティングな部分と
ホッとする部分の両軸で、より魅力が深まるように思う。


東京は「路地的な迷路性」や、「奥行き」に満ちていて
「パーソナルな空間の魅力」には事欠かないけど、
こうした「パブリック性の高い空間」は、まだまだ乏しいし
意識もそこまで行っていない様に思う。


確かに地価が高いし、土地が大変貴重なので、困難な面も多いと思うけど
もっと「魅力的な広場」があってもいいと思うし
その価値を事業者の方々により理解して頂けると
商業施設としても、街としても価値が高まっていくような気がする。


この「一号館広場」は、夜だったこともあって、細部まではよく見てこれなかったけど
なかなかいい雰囲気だったように感じた。


少し残念だったのは、床のインターロッキングの素材感が、正直ややチープに見えた。
これは経時によって味わいが増してくるのかもしれないが
一号館をあそこまでこだわって復元するのであれば
床の素材も、もう少し何かあったのではないかな、という気がした。
床の素材感は、意外と空間全体に大きな影響を与えるものであるから。


あと、シラカンバが植栽されていたのが、ちょっと気になった。
シラカンバは、北海道から中部地方まで分布するが
やや標高の高い、冷涼な気候の土地に自生する種であり
どちらかと言えば、深山に生える種である。

確かにジャクモンティという暖地系の種もあって
たぶんそれなんだろうが
個人的には、「都市のど真ん中」にはどうだろう?って感じかなあ。。。

排ガスなどの大気汚染に弱く
都市環境には向かない上に
先駆植物で、元々生長が早くて寿命が短いため
都市環境下では、さらに寿命が短くなると思うのだが。。。

確かに白い幹がさわやかで、商業空間として採用したい気持ちは良く分るので
まあ、「環境の骨格」じゃなければいいとは思うんだけど。。。

問題は、そうしたことを知った上で
商業空間の魅力を高めるために、「あえて」植栽しているか
それとも全く意識せずに「単純に見た目だけ」で採用してるかどうかだろう。


いずれにしても、都市の広場には、サスティナブルな都市緑地としての側面もあるわけで
プロとしては、空間の魅力を考えるのは当たり前で
ベースに地域植生や都市緑地の機能や意味も考えて、樹種の選択をしたいものである。

今度、昼間にゆっくり見てみようと思う。
もっといい植物があったのかもしれないし、昼の表情はまた違うと思うので。


あと、「ザ・ペニンシュラホテル」も見てきたんですが、長くなってしまったので
それはまた後で、ということにします。
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by lidesign | 2009-11-11 15:17 | 環境とデザイン

人面グモ

f0141191_13874.jpg現場で人面グモを発見しました。

彼(彼女?)の名はハナグモ。

個体によって「カオ」の表情も個性があるみたいです。おもしろいですね。

鳩山首相じゃないけど、まるで小さな宇宙人のようです(笑)。


ハナグモはその名の通り、花に集まってくる虫を捕食しています。

多くのクモは、そのややグロテスクな姿から嫌われ者の部類に入ると思うのですが

虫を捕食して、植物に対する害虫の発生を抑制しているいわゆる「益虫」です。

農耕地はもちろん、環境の中で大変重要な役割を担っている存在です。



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嫌われ者のクモの中で、このハナグモ君
は、愛嬌がありますよね。

ハナグモは巣を張らないみたいなのですが
朝露に濡れたクモの巣も、それはそれで風情を感じたりします。

朝グモは縁起がいいとも言いますしね。



クモの巣だらけでは、困りますが、クモのいない環境も怖いものがあります。

写真のハナグモ君は、こちらを睨みながら、そそくさと草の中に逃げ込んでいったので

この現場でまた「このカオ」に出会えるかどうか、楽しみです。
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by lidesign | 2009-10-15 13:15 | 環境とデザイン

空想の植物

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少し前の話しになりますが、イラストレーターのゴトウノリユキ氏の個展に行ってきました。
(左がゴトウさん)




ゴトウさんとは、かなり古くからの付き合いで、学生時代の先輩でもあるのですが
飲み友達(失礼!)でもあります。
ゴトウさんは、多くの雑誌やポスター、絵本などの仕事をしているので
皆さんも知らず知らずの内にどこかで目にしているかもしれませんよ。


絵を描く仕事以外考えられない、と断言するゴトウさんは、私が若かりし時、その生き方に少なからずとも影響を受けた人でもあるんです。
少し前にも、グラフィックデザインの仕事を4人のチームを組んで一緒にやらせてもらったりと、公私共々お世話になっています!


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今回の個展のテーマは「空想の植物」。


それだけに興味深く見てきました。アフリカに長期滞在経験のあるゴトウさんは、描く植物もどことなくエキゾチックな独特の世界感を漂わせていて、これまでのタッチとは、なんとなく変化があるような感じを勝手に受けました。


ランドスケープ空間の中に、ゴトウさんの立体作品が置かれても楽しいかもなー。


f0141191_21335628.jpgゴトウさんの事はさておいて(笑)、その個展会場も結構魅力的なんです。

小さいギャラリーなんですが、エントランスにデッキガーデンがあって、「小さな庭」を経て、ギャラリーに入っていくようになっていて、「小さな小さなガーデンギャラリー」といった趣きです。


ここにはゴトウさんの個展やグループ展で何度か足を運んでいるのですが、このデッキガーデンが手前の路地と、いい結界を形成していますね。

「空想の植物」、とても面白いテーマで、刺激を受けました。

ゴトウノリユキ氏HP GOGOTO : http://www.geocities.jp/goto5510/

ギャラリーMalle : http://galeriemalle.jp/
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by lidesign | 2009-09-25 21:38 | 環境とデザイン

様々なカタチ

f0141191_1395710.jpgカマキリのカオ。

いい顔してます(笑)。

色もきれい。(ちょいピンボケですが。。。)

生物のカタチには理由がありますが

面白いカタチです。



f0141191_13191961.jpg今、近くの草地では

ニラの花が咲いています。

ニラの花も、とても繊細なカタチ。

ニラといえば、冬の鍋には欠かせませんが

この季節の草地でも「いい味」だしてます。
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by lidesign | 2009-09-05 13:20 | 環境とデザイン

WATER DESIGN

f0141191_1929364.jpg左の写真は、近くの緑地にある樹木の枝先についた、雨水の水滴。

外を歩いていて、枝先が何かキラキラして見えたので、よく見てみると雨水の水滴でした。
なんとなく一枚撮ってしまいました(笑)。

水は気体になったり、液体や固体にもなったりして、その状況に応じて姿カタチを変えていく、ホントに多彩な表情を見せる物質です。


そういえば、「樹幹流」って知っていますか?
「樹幹流」とは、雨水が樹木の幹をつたって流下していく雨水の流れの事をいいます。

樹木の「根元周辺」は、自らの枝葉によって、雨水がかなり遮断されているため、他の地面と比較すると乾燥しがちになります。そのため、樹木は「樹幹流」によって、根元周辺に自ら水分を供給しています。

同時に、雨水が枝葉を通過する際に葉に含まれる「アレロパシー成分」が雨水と共に流下し、根元付近の他の植物の生育を抑制して、競合を防いでいるとも言われています。

また、ケヤキなどの比較的水分要求度の高い樹木は、樹冠を「ロート状」に広げて、効率的に幹の中心に雨水を集めているとも言われていて、樹形と性質がリンクしています。なんかうまくできてますよね。
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by lidesign | 2009-02-23 23:43 | 環境とデザイン

BIRDS EYE

f0141191_1638730.jpg近頃、近所の公園や畑などで、よく「ツグミ」を見かけます。(左の写真)
ツグミは、いわゆる冬鳥で、秋から冬になると日本全国で普通に見られる野鳥です。
どちらかというと、公園や畑などの「開けたところ」でよく見かけます。地面上で、跳ねながら移動しては止まり、背筋をスッと伸ばしたような姿勢でたたずみ、その独特の動きがなんともかわいらしい。。。

うちのまわりは、斜面緑地や農地がまだ比較的残されているせいか、野鳥が結構見られます。とは言っても、私が見て分かるのはごく一般的な種だけで、ヒヨドリ、ムクドリ、オナガ、シジュウカラ、モズ、メジロ、コゲラなど、水辺ではセッカ、セグロセキレイ、カワウ、シラサギ類などです。。。もっと勉強しないと(汗)。。。。。
今の時期は、エサが少ないせいか、一生懸命、虫を探している姿が見られて、ちょっとしたバードウォッチングを楽しんでます(笑)。


鳥類は、昆虫などを捕食し、その大量発生などを抑制してくれたりと、緑地や庭にとって重要な生物です。また、「移動性が高い」生物ですから、「種子散布者」としても高い役割を担っています。植物は自らの力だけでは遠くに移動することが出来ないので、その生息範囲の拡大を図っていくためには、第三者による協力が不可欠になってきます。

そこで登場してくるのが、移動性が高く、有力な「種子散布者」となってくれる鳥類です。彼らに食料となる「果肉」を提供する代わりに、中の種子を運んでもらい、その生息範囲の拡大を図っていきます。また、同時に葉などを食害する昆虫なども食べてもらったりして、樹木とはいわば共生関係にあるのだと思います。


例えばそこに「小さな緑地」があったとして、そこを「より自然に近い状態」で維持しようとするならば、「鳥類が欠かせない」という事になります。
しかしその鳥類は、比較的上位の消費者なので、その生存のためは、おのずとさらに広い面積が必要になります。つまり、その「小さな緑地」を「より自然な状態で維持」しようとするならば、「その場所」だけではなく、「より広範囲のエリア」を視野に入れなければならない、ということになります。


先に書いたツグミなどは、いわゆる「渡り鳥」で、つまりは海を越えて、地球的視野で移動する生活をしています。その視点は、まさに「バーズアイ(鳥瞰)」で、「人の視野(視点)」をはるかに超えた「スケール」で環境を見つめていることになります。渡り鳥に限らず、「鳥の視点」は「私たちの視点」をはるかに超えているはずです。


その環境を評価するとき、「バーズアイ」は必要で、当然「日常的な人目線」だけではこと足りません。つまり「バーズアイ」を借りることで、ある程度地域環境を読み取ることも可能なんだと思います。
そういえば学生の時、デッサンの授業で言ってました。「近くでばかり絵を見るな」と。。。。。「たまには少し離れた所から絵を見ないと全体をつかめないよ」と。。。それと似ているかもしれませんね。
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by lidesign | 2009-02-02 16:47 | 環境とデザイン

登録ランドスケープアーキテクト(RLA)

先日、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)資格認定試験に合格しました。
※RLA=Registered Landscape Architect

※登録ランドスケープアーキテクト資格制度 : http://www.landscape-architect.org/


RLAとは、日本で初めてのランドスケープアーキテクト資格で、2004年に第1回資格認定試験が行われたのですが、私は2006年に初めて受験して、今年3度目の正直で、ようやく合格しました。(汗)


この資格試験、なかなかハードで、とにかく解答時間が少ない、というのが正直な所で、限られた時間の中で、各問題の諸条件やポイントを理解して、条件を満たす的確な答えを導き出して計画を図面化しなければなりません。なので、一定の知識や技能ももちろんですが、時間配分が非常に重要でした。それだけにまずは合格してホッとしています。


これまで日本には、ランドスケープアーキテクチャー業務に関するはっきりとした資格制度がなくて、なんとなくあいまいな状況でもあったのですが、このRLA資格制度は、ランドスケープ技術に関する一定の技能を客観的に評価する、といった意味でも貴重です。アメリカやEUでは、既にランドスケープアーキテクト資格制度があるのですが、将来的には、それらとの相互認証も視野に入れているそうです。


ただ、この資格、まだまだ一般には浸透していなくて、何の資格?と思われる事がほとんどかもしれません。一方で、一部の公共事業の業務発注の際の有資格者条件の中に、RLAが含まれている事例も見られるようになってきていたりと、徐々にですが認知されつつはあるみたいです。そういう意味では今後、この資格の社会的評価を上げるのも下げるのも、私も含めたRLAの方々の仕事っぷりに掛かってくると思うので、改めて頑張ろう、と思います。
3年ごとに更新しなければならず、150単位以上のCPD単位の取得が更新条件なので大変な面もありますが、まずは合格してよかった。。。RLAの皆さん頑張りましょうね。
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by lidesign | 2008-11-27 19:58 | 環境とデザイン