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地形とヤマザクラ

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ウチの近くのソメイヨシノがもうすぐ満開です。

少し前ですが、神奈川県のとある地区の里山林再生計画のお手伝いをさせて頂いたのですが、コナラ林の中にヤマザクラが何本か点在していました。それらは谷頭部(谷の上部)に集中していて、いずれも大木になっており、その順調な生長ぶりから見ると、その場所が大変気に入っているように見えました。

一般的に植物は、人為的に植えられた環境下でも「それなり」に適応して生育していきますが「自然発生する植物」は、かなり限定的で、その特徴に応じた環境下でしか発生しません。
仮に発芽したとしても、大きく生長することが出来ず、やがて淘汰されていきます。
ヤマザクラは、谷頭部のような、つまり水が集まってくるが、溜まることなく動き、かつ、土が尾根から少し落ちてきてフカフカの土壌が形成されやすい環境が好きな、大変贅沢な植物であるようです。

ちなみに人気の高いソメイヨシノは人工的な交配種で、まず花を咲かし、その後葉を出します。それに対して、ヤマザクラは日本に自生する野生種で、花と葉を同時につけるので、ソメイヨシノと比較すると華やかさには欠けるかもしれません。・・・が、コナラ林から所々に顔を出すヤマザクラの景観は、長い年月をかけて織り成してきた原風景であって、失いたくないもののひとつという感じがします。

・・・地形というのは、興味深いもので、起伏があって複雑な地形が多い日本の環境は、その分多様性のある景観を見せてくれます。多様な地形の変化により、植生も多様性を持ったものとなり、絶妙に住み分けも出来ています。そこから分かるのは、地形の「微妙な変化」によって、その水収支や光の当たり方など、あらゆる「環境」が微妙に異なり、その事が多様性をもたらせている、という事です。これは、市街地での計画でも参考になる事で、私たちがその土地を設計する際には、そういった「地形が語る環境の変化」を出来るだけ読み取るようにしたいと思っています。
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by lidesign | 2008-03-27 21:07 | 環境とデザイン

2008年春の講習会のお知らせ

f0141191_19111064.jpg春です

暖かくなると、どこからともなくワイワイと姿を現す虫たち。(人も湧いてくるから面白い。日頃意識していないけど、自然界の一員なんだなぁと感じます)

うちの自然栽培の畑には、世間ではいわゆる雑草として邪魔者扱いされている、オオイヌノフグリやハコベ、ホトケノザが、かわいく咲き誇っています。

※写真はオオイヌノフグリ。明治に渡来し急速に繁殖。今では、日本全域にみられる。澄んだ空色でかわいらしい花なのに、イヌノフグリの意味は、果実の形をオス犬の陰のうにたとえたもの。花からは似ても似つかない名前ですが、果実はどうか!・・・今度観察してみて下さい。

そんな草むらの中のいたるところで活動中なのが、てんとう虫。
きっと私たちにはまだ見えていない、アブラムシなんかをせっせと食べてくれてるんでしょうね。


ところで、この春開催される、ハーブガーデニングの講座のお知らです。

2008年4,5,6月と3回にわたって、自由が丘のソフィアフトセラピーカレッジにて、ハーブガーデニングの基礎講座を開催します。

初めての方、今まで失敗を繰り返してきた方、更に詳しく学びたい方などを対象に

簡単に、楽しく、人にも環境にも優しい栽培方法を学んでいきます。

人と植物のフレンドリーな関係を築いていきましょう。


詳しくはこちらをご覧ください♪
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by LIdesign | 2008-03-18 20:07 | お知らせ

ホームページ準備中

 今、私たちのホームページの制作をしている最中なのですが、仕事の合間を縫って制作しているせいか、なかなか思ったように進まず、公開予定よりだいぶ遅れ気味になってしまっています。最近ようやく完成が見えてきたような気がしてきて、ちょっとだけホッとしているところです。

 制作を進めていて思ったのですが、こうして「自分たちの紹介」みたいな事を考えていくと、改めて自分たちの「立ち位置」や「方向性」などが認識出来て、とてもいい機会になっています。これまでの実績や、これからの事など、普段よりも客観的に鳥瞰出来た気がして、おもしろくもありました。

 ホームページでは、私たちのプロフィールや、これまで関わった物件なども少しずつ紹介していきたいと思っています。またホームページを通して、色々な方とのネットワークも築いていけたらいいなあ。。。などと淡い期待もしたりしています。もう少しだけ掛かりそうですが、公開の際にはブログ上でもお知らせしたいと思いますので、その際は、是非見てやって下さい。どうぞよろしくお願いします。
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by lidesign | 2008-03-17 00:24 | お知らせ

屋敷林と庭

f0141191_254747.jpg 先日ある地方に車で行く機会がありました。高速のインターを降り、徐々に市街地から離れ、裏道に入ると、やがて民家が点在する農村風景が広がってきます。その平野が広がる風景の中で、ひときわボリュームのある緑地が目に入ってきました。いわゆる「屋敷林」です。高さ10mを越える大木が屋敷周辺を包み込み、スカイラインに大きな変化を与えています。


 景観のみならず、周辺の自然環境にも大きな影響を与えているこの「屋敷林」。
これらは自然林でも、ましてや公園でもなく、ごく普通の民家に人為的に植えられた植栽、つまり「個人の庭」なのです。それが今では、地域の景観や環境の一部を大きく担っています。

 「屋敷林」の定義を辞書で引くと「屋敷の周囲に防風や防火のために植えた樹林。屋敷森(もり)」 とありますが、どうやらそれを越えた機能や意味がありそうです。夏の暑さを和らげたり、木材を家や農機具の材料として利用したり、果実などを収穫し、食用にするなど、様々に利用してきたようです。また、周辺に生息する生物にとっても貴重な生息環境になっていたり(タヌキが見られる事もあるらしい)、人の暮らしや、周辺環境にとって「なくてはならない存在」であり、まさに「活きた庭」だったのでしょう。


f0141191_2144818.jpg一方、現代の庭はどうでしょうか?「個人の楽しみの場」ではありますが、人を含めた多様な生物が寄り添い、「なくてはならない活きた庭」であることは少ないように思えます。わたしたちの未来の生活環境を想像した時、屋敷林の存在は、現代の庭の「在り方」に多くの示唆を与えてくれている気がします。
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by lidesign | 2008-03-12 02:58 | 環境とデザイン

駐車場緑化のススメ

f0141191_15301010.jpg屋上緑化や壁面緑化は割と取り上げられる事が多いですが、計画の大小を問わず、比較的大きな面積を割かれるのが駐車場です。

特に何台もの駐車を必要とする商業施設や公共施設では、バカにならない面積の土壌がアスファルトやコンクリートで覆われてしまいます。

ですので、屋上や壁面緑化だけでなく、「駐車場緑化によるクールグラウンド」の形成について、もっと着目されてもいいような気がしています。

f0141191_15304056.jpg森林などと比較して注目される事が少ないですが、「土壌や草地」は、CO2固定に対して極めて重要な役割を果たしていますし、もちろんクールダウン効果もあります。

使用頻度が極めて高い商業施設などは、難しい場合もありますが、特に住環境ではもっと実行されてもいいのではないでしょうか?

f0141191_15305941.jpg写真は、いずれも私たちが計画させて頂いた事例の一部ですが、これまでの経験から、メンテナンスなどの手間も思った程は掛かりませんし、いわゆる雑草などもいい感じで共生出来ていて、独特のラフな感じが気に入っています。

一部の自治体では、助成金制度もありますので、ぜひご一考を。
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by LIdesign | 2008-03-04 15:31 | 環境とデザイン